プロリーグでは個性のあるパイロットが集まっている。だから、彼らの葛藤はやむを得ない。パイロットたちは、多数のバトルを経験しライバルになったりもする。一部は、ただ仲が悪いだけかも知れないが。

ボアの第一印象は親しみまで感じる程だ。騒がしい、荒い、注目を浴びたがる、との表現で彼を表すことができるので、多少謙遜なところは不足しているが、ユーモラスでセンスがあるという魅力でカバーしている。彼のことで世界のファンたちが盛り上がっていて、メカアリーナでは最も愛されているエースとして名を立てている。あえて彼がいやがることを述べてみれば、ファンのみんなの前で「嘘つき」と言われることだろう。

ここでマーベリックを言わざるを得ない。

彼は前職勇兵だ。そんな彼がプロリーグに参加したのは意外だったが、トップになるまでは、あっという間のことであった。

冷静の表情のようにあらゆる場面でタフだ。無口で、他人へ興味関心がないのはもちろん、他人からの興味関心もごめんだ。その為、ボアのようなパイロットと葛藤なんかする理由も何もないと思われるが、とんでもないことを言う者には例外だったかも知れない。

二人のパイロットが協力し合い1勝をとった。バトル後のインタビューでボアは、いつも通りにカメラの前で自分のことばかり喋りだした。マーベリックは、しばらく無口でいたが、ボアが過去の活躍話まで言い出したときには、「黙って本論だけ言え」と言ってしまった。気が悪くなったボアは、マーベリックに文句を言おうとしたが、逆に「ホラ吹きめ」と言い付けられて会場を去っていくことを見つめることしかできなかった。言い争いや喧嘩もなかったが、プライドの高いボアは腹が立ってしょうがなかった。

その日から、マーベリックはボアを自己中心で、興味関心を求むホラ吹きだと思い始めた。二人の関係をやり直すつもりはちっともなさそうだ。今後二人の葛藤が、二人だけの話になるか、バトルフィールドを盛り上げ、ファンたちや記者たちに注目を浴びることになるかが、気になるだけだ。

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